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2024年12月21日(土)-1月19日(日)

高橋健太「粒子、整列、固定について」

GALLERY ROOM・A

2024年12月21日(土)-1月19日(日)

高橋健太「粒子、整列、固定について」

GALLERY ROOM・A

アート・コミュニケーションプラットフォームArtStickerが運営するコマーシャルギャラリー、GALLERY ROOM・Aで2024年12月21日(土)よりアーティストの高橋健太による新作個展「粒子、整列、固定について」を開催いたします。

概要
会期| 2024年12月21日(土)- 1月19日(日)
会場| GALLERY ROOM・A
住所| KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS(東京都墨田区本所2-16-5)
開廊時間| 8:00-23:00

高橋健太は愛知県生まれ。明治や戦後の文化的な改造と変質を経て「残ってしまった」日本画の技法材料を再考し、デジタイズされた現代の生活での感覚と、身の回りの物質的なテクスチャを組み合わせた平面作品の制作を主に行ってきました。
本展では、作家が今まで取り組んできた既存のシリーズに加え、新たに実験的に取り組んだ小先品を中心とした、新作絵画を展示いたします。
高橋健太が表現する世界を是非、会場でご高覧ください。本展では、作家が新たに取り組んでいる表現を中心とした新作絵画を展示いたします。西村昂祐が表現する世界を是非、会場でご高覧ください。

作家プロフィール
1996年 愛知県生まれ
2021年 東京藝術大学絵画科日本画専攻卒業
2024年 同大学大学院美術研究科版画専攻修了
明治や戦後の文化的な改造と変質を経て「残ってしまった」日本画の技法材料を再考し、デジタイズされた現代の生活での感覚と、身の回りの物質的なテクスチャを組み合わせた平面作品を制作している。

Instagram
https://www.instagram.com/nishimu.ra.kousuke/

展示会ステートメント
去年、あるポスターを購入した。コンピューター黎明期の1960年、Leon Harmon、Ken Knowltonによって制作された”computer nude”のシルク刷りだ。この作品は記号の集積で作られ、まるで網戸に描かれているような解像度の低いビットマップ画像だが、今日に至るまでの全てのデジタルイメージの始祖とも言える作品である。日夜情報の多さに辟易している自分にとってその情報量は、鑑賞者が想像することができる余地を残してあるような心地よさがあった。
日照を獲得するために窓を取り付ける。網戸やカーテン、ブラインドで外からの目線を隠す。一見矛盾しているようだが日光や開放感、換気(外からの恩恵)と遮光、プライバシー(外からの防衛)のバランスという点で成立している。これらはすべて部屋(内側)をより快適にするために設計されていることだ。
絵画は(時間や空間の移動も含め)空想を、またはより良い現実を視覚的に保存するという点で”異世界への窓”としてその立ち位置を成長させてきたと考えている。
空間が切り取られたようにそこにあるはずのないイメージが投影されるものを異世界への窓とするならば、その役割は現代で使われる様々なモニターにも適用できる。高繊細になったラスタ画像はアナログによる出力と見分けがつかないレベルまで到達しており、マテリアルを神格化しなければ窓としての絵画の存在意義は維持できなくなってきているだろう(故に今日に至るまで様々な思想やメディアを加え、絵画は存続してきた)。加えて現代におけるモニターはインターネットの発達により鑑賞するだけではなく、その世界にアクションを起こしイメージを変質させることができる。異世界への窓がリアクションをするようになったことで、眺めがさほど変化することのない固定された窓を自室から見るような行為(内→外)から、自らが街をハイスピードで移動しながら他者の家の窓を覗き込むような行為(外→内)へと移り変わっているのだ。本展では、『粒子、整列、固定について』と題し、既存の二つのシリーズとタイトルに至る思考のメモ、実験としてポストカードほどの小作品を展示する。様々なマテリアルに印刷されたラスタ画像の上に網戸のように糸を引き、外から覗く窓として構成したデジタルイメージ。明治維新が齎した産業革命と日本画の興り、現代日本の都市風景の象徴として日本画材を用いて制作した縞鋼板のシミュレーション。それぞれが内側と外側の世界を担当し、展示空間で再配置される。デジタルイメージが生まれてから半世紀以上が経ち、人間の手を介さずともイメージを生成できる時代になった。もし絵画の”異世界への窓”としての役割が終わったとすれば、絵画性とはやはり身体性に帰結し、身体性こそ人間性と言わざるを得ないだろう。
デジタルを元請とし、人間が自らの身体を依代とした機械へと成り下がることで、これを企図した自分自身が人間性を産み出せることを期待している。
高橋健太

GALLERY ROOM・A
年齢やジャンルにとらわれず、国内外で活躍する様々なアーティストを紹介し、Artistの発表の場(ROOM)を創出しているコマーシャルギャラリー。アートプラットフォーム「ArtSticker」が企画・運営を行い、定期的に企画展を展開していきます。ギャラリーでの個展や作品販売だけではなく、ホテル客室での展示企画や、地域性を活かしたワークショップや宿泊プログラム、トークイベントなどを通じて、“アート”を多様な解釈の中で経験するための場所としていきます。
https://www.instagram.com/galleryrooma_artsticker/